壁埋めエアコンとレンジフードと浴室

年末に並榎町のY様のお宅で,僕がレンジフード,弟が浴室のお掃除中にM様が訪ねてこられ,我が家も面倒見てもらえるかい?とおっしゃるので名刺を差し上げました。

Yさんは私どもを推薦してくださった上,Mさんならとってもいい人だから安心して紹介できますよ,と橋渡ししてくださいました。今月初めに下見をさせてもらい,法事の前に一度来てほしいとご注文くださいました。

ご希望個所はかなりたくさんあります。下見の時点では,壁埋めのエアコン1台と,縁側や廊下のワックス塗り,トイレなどと打ち合わせていました。その後建てた大工さんがいらしたそうで,ワックスは要らないということになり,奥様ご希望のレンジフードや浴室にメニュー変更しました。

壁埋めエアコンは和室,仏壇の上で神棚の隣にあります。塗り壁です。下見のときに確認しましたが,外から洗える形式です。ダイキン2002年製,F28CMV。この型式はファンやモーターまで比較的簡単に外せるように設計されています。冷媒配管が左上から入り,熱交換器の上を通って右側に降りるようになっているのがポイントです。基盤ボックスも,配管にはめるセンサー,Fケーブル,モーターへのプラグを外す程度で引きぬけるようになっていて,こういう作りなら,何か故障が起きてもサービスマンは点検修理しやすいでしょう。

外したパーツです。あまり使うことはないそうですが,冷房で使われた形跡があります。ファンにカビが生え,いくらか飛び散り始めています。これは洗って正解でした。

ダイキン壁埋め込み型エアコンの分解クリーニング

壁掛と違い養生は難しいです。しかも塗り壁ですから,慎重になります。今回は,熱交換器の裏側全体をマスカで覆い,カバー内で洗いました。壁掛用シートを使っています。もちろんその外側も全体に養生。全く濡らさずに仕上がりました。

ところがもう少しで試運転というときに,ありません! Fケーブルが影も形もないのです。裏下側は,モーターと,特にドレンホースが邪魔をして,様子を見るのさえ大変です。ここを外すにはほぼ全部の後戻りになります(汗。

たぶん養生シートを押しこむときに,ケーブルが押されて下に落ちたのでしょう。ほぼ全分解の上,ドレンホースを押しこんで,手探りするとありました。

下に仏壇があり,その天井があったのが幸いしました。手が届かない場所に落ちてしまったら,屋根裏に行かなくてはなりません。屋根裏といっても,人が入れる場所,手が入る場所は限られます。今度壁埋めがあったら,Fケーブルはどこかに貼りつけて置くようにします。ドレンホースと一緒に紙テープで巻いておいてもいいかもしれませんね。

そんなすったもんだをした壁埋めエアコンの養生の様子と,話は変わって浴室。

TOTOハイドロミラーです。毎回水をかけてお手入れするように勧められていますが,ケイ素などのミネラルの多い水の地域では,硬いスケールが形成されます。12年物は強敵です。酸で4時間以上ふやかして磨きましたが,びくともしません。ダイヤで行くしかないでしょうか。もっとコンパクトな新しい鏡に変えるというのも選択肢ですね。

くもりを落とせなかったハイドロミラー

気になっていらっしゃったのはカビでしたが,こちらは当然水あかと戦います。水栓金具関係は必須です。素材がデリケートになり,水あかが硬いとたいへん手間がかかります。

水栓金具の水あかを落とす

これもすぐに傷が入る相手ですが,できるだけ優しく,時間をかけて落として生き返らせます。この二つが生き返ると普段の使用感が改善します。

浴室リモコンと浴槽ヘリの水あかを落とす

奥様が「そんなに汚れているとは思っていなかったけど,お掃除してもらったら全然違うのでびっくりした」と喜んでくださいました。

僕の方はレンジフードとガスレンジを中心に。弟も「浴室はあと2時間ほしい」と言っていましたが,僕も同感です。シロッコファンの羽を1枚ずつケレンしているときは焦ってきました。

水あかの出やすい水質と設備の使用期間によって,落とせる汚れでも頑固になります。半日や1日オーダーメイドの場合,お客様のご要望を第一にしつつ,プロがやると違うという満足感を味わっていただけるよう,微妙な調整が求められます。課題があるからこそ進歩できます。

次回は天井埋めのエアコンやトイレなどだそうです。平日はお世話しているお孫さんのことがあり,祝日を利用して頂くことになっています。M様,当店のご利用をありがとうございました。

さて,帰りに川浦新星堂に寄って過酸化水素水20Kgとしゅう酸500gを購入してきました。カスイ(過酸化水素水)は500gと20Kgで単価が大きく違います。掃除が仕事なら20Kgが良いでしょうね。僕はハウスクリーニングをやってきて10年経とうというのに,最近カスイに目覚めたおとぼけものです。というより,お掃除の先輩たちが使う「カスイ」のことをオキシドールだと勘違いしていたのです。今まで愛用してきたオキシドールはカスイ(通常濃度35%)の10倍希釈液です。漂白には力が弱いです。

スルファミン酸と酸性フッ化アンモニウムはお取り寄せとのことで,今回は保留です。

ちなみに,こういう薬品を買うときは使用目的を問われ,名前をかいて印鑑を押す必要があります。

2 Responses to “壁埋めエアコンとレンジフードと浴室”

  1. テツ より:

    ryoさん、弟さんが倒れたって聞いて心配しておりました。
    今日、こちらを見て、現場復帰を果たしたようで、嬉しい限りです。
    画像をいつ見ても、弟さんの風呂掃除の仕上がりは素晴らしい!
    1日、アゴアシ付き、5万円のオファーで弟さんをハマへお呼びしたい。
    まぁ、安くて来てくれねぇだろうなぁ。
    ハマでテツの名前を出してごらんよ、10秒後には尻をけっとばされて
    追い出されるよw。あらゆる営業の中で、口コミが最強です。いい仕事してますね。素晴らしい!ryoさん、またね。キス★キス★バン★バン

    • ryo より:

      テツさん,いつもの名調子でありがとうございます。弟が1日の仕事をこなせるようになったのでほっとしています。

      アゴアシ付きって何?とググってしまいました。もったいない好条件で,気が引けていかないと思います(笑。

      テツさんが休まず働いて,1日の中でオンオフを作り,粋を愛していることを僕は知っています。こちらこそ,テツさんの一日に同行して勉強したいです。

      これからも,「こうやったらいいんじゃない?」と思えるところを教えて下さいね。See you

コメントを残す

日本語が含まれない投稿,短い投稿は無視されます。(スパム対策)

サブコンテンツ

このページの先頭へ