ダイキンAN56WRPKを分解クリーニング、しかし!

今月1日メールでお見積り依頼を下さったK様。「ダイキンエアコンのクリーニングのお見積りをお願いいたします。機種名 AN56WRPK-W 1階 1台。よろしくお願いいたします」。ご主人の名前のメールですが、文面は奥様感があります。

型式名が書いてあると事前に情報を集められますので、助かります。お見積りと、エアコンクリーニング時の注意事項を添えてお返事。今度は5枚の鮮明な写真が送られてきました。「床から写った室内機の写真が欲しい」とリクエストしているのですが、左側面、右方向、天井側からと追加情報が含まれていて設置状況が良くわかります。左右が空いていて、天井までも十分な間隔があるので、作業性良好です。

一つだけ見込み違いだったのは、設置壁の奥に部屋があるように見えたので、隠蔽配管だろうと予想したことです。実際には右下壁貫通でした。まあ、この頃のダイキンは配管抑えの脱着がしやすいので問題はありません。

その後さらに、MAPだと違う家を案内されるということで、地図画像付きで家の特徴を教えてくださいました。お気遣いありがとうございます。

昨日の暑さとはまるで違い、もうすぐ雨が降ってきそうな涼しい日になりました。敷地内に車を入れると、Kさんがご夫婦で出迎えて下さいました。初めてお会いするのですがフレンドリーな対応で気持ちが楽になります。どこに頼んだらよいか迷っているときに当店を見つけて、ブログを読んで、「ここに頼もう」と決めてくださったんだそうです。照れますが、嬉しいです。

ということで、本日のエアコン。AN56WRPK-W、ダイキン2019年製。

AN56WRPK-W

お掃除ロボットの設計はちょっと変わっていて、ブラシ付きのダストボックスがフィルターの上を行ったり来たりします。「3歩進んで2歩下がる」みたいな動作です。クリーニング前後のフィルターを撮影してあります。

お掃除試運転中

クリーニング終了後の試運転中

そのお掃除ロボットが関わる部分はひとまとまりになっていて、こんな丈夫なフレームで組んであります。前面から天井面を回り込んで壁側に深く刺さっている感じです。室内機と天井の間に十分な間隔がないと外せないという、問題児です。Kさんのお宅では十分な間隔があったので、なんの問題もなく正面に引き出せました。こうしてみると、ホコリの収集はされているものの、フィルター内にも降っていることもわかります。

お掃除ロボット内側

漂白除菌洗浄後

熱交換器が分厚くて、しかも右側の配管が入り組んでいます。本体ボディと重なる部分に樹脂製のフックと金属製の爪が絡んでいますが、それがどこにあるのか見えにくいです。何とかボディを外して洗える状態になりました。今日は高圧洗浄前の下処理にハイプロックスアクセルを使ってみました。あのダイヤモンドプリンセス号の除菌作業で使われた由緒ある(笑、洗剤です。

壁に残った熱交換器

高圧洗浄後

サーキュレーション気流のために、壁側は2重構造になっています。なかなかの重さがあります。こうして熱交換器から分離させることで、すみずみまで手作業で洗うことができます。

ファンと本体ボディ

漂白除菌洗浄後

ファンに寄ってみます。

送風ファンのアップ

漂白除菌洗浄後

復元後、お掃除ロボットの運転は問題ありませんでした。冷房運転はどうでしょうか? 残念!モーター回転の共振音があり、室内機のどこかがビビり音を出している気もします。ということで、もう一度組み直して試運転、収まりません。これは先月末に、ダイキン5.6キロで経験した問題で、メーカー修理で対応しました。初めてのトラブルでしたが、まさかひと月以内に2度目が来るとは。

ここで撤退してメーカー修理を手配することもできますが、エアコンが数日使えないかもしれません。K様、申し訳ありません。お昼休憩をいただいて、午後もう一度分解組み立てのチャンスを下さい。

休憩後13時から3度目の分解開始。モーター回転の共振音に対策をしました。モザイクで失礼します。わかる人にはわかると思います。この樹脂ケースの中にはゴム製のパッドが入っています。本来それで振動がもれるのを防いでいると思うのですが。

ファンモーター周り

組み直して試運転。良くなった気もしますがやはり室内機のどこかでビビり音がしています。と思っていたら、いきなり擦過音がし始めて、明らかにファンが周りに当たっています。4度目の分解です。全分解になる前に、当たっているところが分かりました。

上下左右の風向き板を制御するアセンブリ(組み立て品)があります。この分です。

風邪向き制御のアセンブリ

本体の前面ドレンパンの下にはまり込んでいるのですが、これの左端がきちんと差し込まれていませんでした。普段隠れている3枚目のごく小さな上下羽があるのですが、これが動作したときに、しっかりはまっていなかった場所が浮き、ファンに当たったのでしょう。正しくはまっている右側を参考に復元したら、問題なくファンが回るようになりました。

モーター防振対策と、パーツの重なりの細かい修正をして試運転したら、余分な音がない、ファンの風切り音だけになりました。ほっとしました。もっとも、これからしばらく経過を見てもらって、共振、ビビり音が感じられるようなら、ファン周りの部品交換が必要だと思います。ご心配をおかけしますが、しばらく様子を見て下さい。

別の話ですが、室内機設置の際にACコードはこう通してねというお願い。今日の分は配管の手前で良かったのですが、ドレンホースとFケーブルの上を通っていました。うるさらのホースでそうでなくてもACの頭が通りにくいので、ここだけでも楽をしたいです。

ACコードの納め方

ダイキンに何度か修理部品の発注をしていたら、部品検索できるようにしてくれました。オンラインでこんな展開図を手に入れることができます。展開図を見ると、細かい作りこみが見えて、かえって怖い気もします。

展開図

さて、奥様は何かと世話を焼いて、茶菓のおもてなしに加え「根を詰めないでくださいね」と声を掛けて下さいました。お気遣いありがとうございます。プレッシャーはありましたが、理解のあるお客様ということが安心材料になりました。何とかご主人がお出かけになる前に作業終了。撤収後、奥様のお見送り付きで帰って参りました。

K様、このたびは当店へのご用命をありがとうございました。

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