洗面台のコーティングを剥がす

先日床のワックスがけで伺ったI様から,洗面台ボウルについてお問い合わせがありました。「半年ほど前に自宅でできるコーティングを使いましたが、まだコーティングされている部分もあれば、剥がれてきて見た目もよくない部分もあり困っています」。

鮮明な写真も送って下さったのでだいぶイメージができました。これなら水あかを落してちょっと磨けばすっかりキレイになるでしょう。「1時間半ぐらいでできるでしょう」なんて安請け合いしてしまいました。というのは,写真から受けた印象が人工大理石にゲルコートされた仕上げだったからです。

実際に見せていただくと,違いました。ゲルコートと感じたのは,コーティング剤のツヤで,部分的に剥げた部分は段差と光沢の違いを感じます。Iさんとしては,コーティングが剥がれたためにできたムラが気になるので,剥がしたいということです。少し触ってみて,段差を減らして再度コーティングする方法もあると思ったのですが,今回の経験から,何も塗らずに管理したいというお気持ちのようです。

承知しました。用意してもらった剥がし剤を使ってみました。主剤はシラスで,要するに削り落とす作戦です。試してみたのですが,ほとんど剥げた部分の残りを落すのならともかく,膜ができている部分は太刀打ちできません。

ボウルの両脇の平らな部分でミニサンダーを使って研磨を試します。アシレックス360番を念入りに当てると削れました。ただし平らなところしか使えません。

その他の部分は恐る恐るから研ぎのペーパー320番を使ってみます。手作業でも比較的効率的に落とせました。仕上げはコンパウンドを使ってバフがけ。コーティングされた表面がかなりツヤツヤだったのに比べると,鈍い光沢感です。それでもIさんが,「ムラがなくなってきれいになった」と喜んでくれました。

塗りやすく耐久性のあるコート剤を,私ども業者も探しています。コストも重要ですし,今回のように,リコートする時のことも考えなければなりません。好みもあるので一概に言えませんが,DIYでコーティングはハードルが高いと思われます。

今回の微妙なビフォーアフター。

水栓根元付近

お手入れ後

ボウル内

お手入れ後

I様,再びご用命くださり,ありがとうございました。

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