X

ナショナル普通機エアコン・・・しかし

当店のHPで空き日程をご覧になり,「明日にでも」とご注文くださったN様。平屋建て空き店舗のナショナルCS-407A2-Wと型式も調べて下さったので検索,付加機能の無い普通機です。7ですから2007年ごろの製品と思われます。

お電話でしたが,こちらが知りたいことを全て調査済みという感じで,次に聞きたいことがすべて明らかになっていきます。途中思わず「それで…」とか言ってしまったのですが,黙って聞いていればよかったみたい,反省。

特に重要だったのは設置高さ。通常より高い場所に設置されているとおっしゃるので持参した2m・延長可能の脚立,これがあって今回の課題を果たすことができました。

というのが,エアコンが埋まっていたのです。外壁でこれを水平方向に貼るのが鎧張りだと思うのですが,壁面が垂直方向の鎧張り。一応このままで化粧板が外れるか試しましたが,無理だと判断しました。Nさんは,エアコンが動けばいいのだから,爪が壊れる程度は構わないと言って下さったのですが,その程度ではない深い埋め込みでした。しかも,上下左右,化粧板に干渉するほどぴったりに切って貼られています。

それで,インパクトを使って1枚1枚順番に剥がしました。エアコンの位置も高かったのですが,天井近い位置に打たれているビスを外すには高さが必要です。試験的に何枚か剥がし,余分にかかる時間を考えて,エアコンクリーニングとして単品で請けるのではなく,半日オーダーメイドにしていただけないかお尋ねしました。3時間いただければ,クリーニング後に板を貼り直せそうです。

Nさんは,次に入る方が板を剥がしたいと言うかもしれないので,復元は不要。それより正面ガラスのクリーニング(ステッカー剥がしを含む)や掃除機がけをしてもらいたいとおっしゃいます。もともと今回のエアコンクリーニングとは別に,そういった部分のお手入れをお考えで,見積りを出すことになっていたので,いろいろがうまく収まりそうです。半日オーダーメイドに変更させていただきました。

こうして家に帰ってきて回想すると,お店の入り口側,最後に貼った板に近い部分にエアコンが設置されていたのが良かったのです。例えばこれが,お店の奥に設置されていたら,こういう発想は浮かばなかったでしょう。そして,天井に近い部分を触るには,2M脚立が必須だったのです。

そんな回り道がありましたが,エアコンを自由に触れる環境になり,しかも隠ぺい配管でしたから,室内機はかなり自由になります。マスカを降ろして防水完璧!のはずがやはり漏水。たぶんカバーのフレームの動きや,壁側ボディーが据え付け板に懸かる部分で,室内機を動かすときにマスカが破れるのでしょう。壁を濡らさずに洗うのは難しいです。熱交換器と壁側ボディーを4枚。今回は,温水ピア+植物性クリーナーで,時間を置いてすすぎました。この汚れ方,そして熱交換器の触った跡は,お掃除を頑張って,エアコンスプレーも使ったという形跡を感じます。

外したパーツは,いつもの漂白洗浄ですが,一度では落ちない頑固な汚れだったそうです。化粧板やルーバー周り。

そしてファンとドレンパン。

エアコンの組み立ては一人ですすめれば,弟はフリーですのでガラスのお掃除ができます。

組み上がって上から撮ったカット。回り道でしたが,やはりここまでやって良かったという満足感があります。Nさんもエアコンから出る風に当たって「ニオイがしませんね」。エコ洗剤だけでここまでこぎつければ気持ちいいです。

さて,この後の時間が空いていれば,ということで別の建物へ。今日は午後に予定がなかったので,喜んで伺います。風除室のタイル特別清掃と,共用部廊下の剥離洗浄の見積り。

タイルは良くある表情でしたが,Nさんは「違う」とお感じになっているそうです。そうなんです。たいていの建物はこうなっていますが,それが本来の風合いではないと意識している人は少ないです。偉そうなことを言っていますが,実際にキレイになるか試します。区画を限ってテスト洗浄。Nさんは,数日置いて観察したいとおっしゃっていました。プロですね。

当店が今後目指している,石材特殊洗浄につながる事案。楽しみなような,怖いような。N様,今後ともよろしくお願いいたします。

ryo:
Related Post