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クリニック床定期清掃

F様の歯科クリニックには4か月定期で床清掃に入ります。靴を脱いでスリッパに履き替えるので,日常管理が徹底していることもあり,この間隔でも美観を維持できます。

今日は当店で取り入れているナノテックシステムのメリットを含めて書きます。

ナノテックシステムはバフ機を使ったドライメンテナンスを否定してはいないのですが,基本的にウエット工法です。洗浄剤を使って洗います。その理由が,室内環境のために,可能な限りほこりを立てないという方針です。

当店では恥ずかしながら掃除機も併用するのですが,洗浄前の除塵は濡らしたマイクロファイバーを使います。ホルダーはテラモトのライトモップⅡです。小規模な物件が専門のため,ダスターの幅は450mmです。ダスターはナノテックシステムオリジナルで,細いパイル状のマイクロファイバーです。(4色,450幅,600幅,900幅がラインナップされています)。ナノバブル水に浸して絞り,ある程度の面積を拭いたらやはりナノバブル水ですすぎ洗いします。仕上げの水拭きでも使うので,よく洗ってナノバブル水に浸しておきます。

ダスターの固定方法は押し込みで,クリップ式ほど固定強度はないですが,脱着が簡単ですし,実際使ってみてこの固定で十分だと思います。

こんな感じで除塵します。

ウエットダスターは仕上げの水拭きにも使うのですが,従来のモップと比べて格段に労力が減り,時間も短縮しました。糸くずも残りません。

従来のモップって,こんな感じです。画像はテラモトのHPから引用。綿100%,300g,柄は天然木ってこだわっていました(笑。今はこのタイプも洗濯機で洗えるように工夫されたものが出ていますが,使用後の洗いも大変でした。

ナノテックシステムの床洗浄でここが肝心かなと思っているのがナノテックCRという洗剤。アルカリ性の洗剤ですが,一定の深さまで浸透したら反応を抑制するように作られています。従来の洗剤はいつまでも反応が止まらないので,いったん洗剤にさらされた被膜はダメージを受けたままになります。反応した被膜を削り取ってしまえば問題ないです。ですが入り組んだ場所や壁際は難しいです。浸透力の強い洗剤を使って膜厚コントロールを目指していると,ポリッシャーの当たらない場所に抱き込みが出てくるのはこのあたりが原因だったんですね。

もう一つは平滑洗浄。汚れや劣化のみられる樹脂ワックス表面を削り取りたいですが,その時になるべく平滑に削ることが必要です。深くランダムな傷を入れてしまうと光沢が失われます。薄くワックスを塗っただけでは光沢・写像性が戻らないので塗布量あるいは塗布枚数が増えます。そこでナノテックシステムでは,できるだけすべすべに仕上がるように洗浄パッドが用意されています。

当店もこの洗剤とパッドの組み合わせで,膜厚をコントロールし,樹脂ワックスのビルドアップを防ぎ,剥離洗浄から卒業しようとしています。

今回はレフパッドタン(3000番相当)4枚とマルチパッド4枚を一緒に貼った白パッドで洗いました。タンだけで洗うともう少し艶が引けますが,マルチパッドも貼ってあると汚れが取れた層を均してくれるのだと思います。

技工室に入った部分の床です。洗浄前➡洗浄後➡フィニッシュ薄く1回。薄塗りなので乾燥も早いです。

床を洗っていると,パッドの研磨力では取れない付着物や着色があります。プラスチック1枚刃とレフパッドグレー(400番相当)がいい感じです。弟はハンドパッドにグレーを使い,バーコのスクレーパーを愛用しています(笑。

一番使われている1番のユニット部分。洗浄前➡洗浄後➡フィニッシュ薄く1回。でも,人間の目で見ると,床表面に問題が発生しています。ノリノクシメアトが見えますし,細かい陥没がありますし,下地に沿った変色もあります。まだまだ改善の余地があります。

ここでこれを出すか!という声が聞こえそうですが,当店が担当する前はこんな状態でした。

通路部分。今回の仕上がり。

初回は範囲を限定して80㎡ほどでしたが,剥離洗浄に15時間かかりました。(9-24時! F様は辛抱強くお付き合いくださいました)。今はZAKとヒートホークを使ってもう少し効率的にできるかもしれませんが,高額の資機材があるクリニックの剥離洗浄はやりたくないです。

一般のご家庭でもそうですし,店舗やクリニックなど定期清掃をお考えの方には,ワックスをビルドアップさせないナノテックシステムについてご検討ください。

F様,毎度ありがとうございます。

ryo:
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