ファンやドレンパンを外さないと、エアコンクリーニングに期待する仕上がりが得られないという実例をご紹介します。当店のエアコンクリーニングでは、ファンやドレンパンを外して洗います。
いつもお世話になっている不動産管理会社のN様から、20日にご相談がありました。「貸し住宅のエアコン2台、パナソニックの汎用タイプですが、クリーニングを手配したエアコンについて、汚い感じがして使えないそうなんです。そういうのって何とかなりますか?」。
その状況を撮影した写真も送られてきました。全体的にはきれいに見えるのですが、近づいてみるとフィルタ―や送風口に黒いカスが残っていますし、ファンのところどころに茶色っぽい汚れが見えています。
特に汚れがひどかった場合、クリーニングすると大きく印象が変わるので、細かい取り残しに気づかないことがあります。
ですが、今回の例は、分解して洗うことの重要性を示す好例だと思います。2台洗ったのですが、2階の分を掲載します。CS-220DFL-W、パナソニック2020年製、細かいことですが、室内機右上が据え付け板にしっかり入っておらず、それが原因で化粧板左株が膨らんでいました。
当店のエアコンクリーニングは、ファンやドレンパンを外すので、洗う時はこんな状態になります。制御基板やファンモーターも外してしまうので、濡らして困るものは残っていません。ですので、高圧洗浄機で思いっきり洗えます。
さて、この写真を見ていただくと、分解しないで洗った場合、どこに汚れが残るかが分かります。一つはファンの向こう側の送風カーブ。もう一つは、ドレンパンに浸かっている熱交換器の下端。あともう一つは洗浄中の写真で。
今回衝撃的だったのは、きれいに見える熱交換器から飛び出してくる黒いカス。つまり、きれいに見えたのは表面だけで、汚れが熱交換器の細かいフィンの間に押し込まれていたということです。分解しないで洗うと、ファンから飛び散った汚れが熱交換器の内側に貼りつきます。今回はそれに加えて、洗浄の水圧や水量が足りなかったのでしょうね。
洗浄で出た汚水をバケツに受けるのですが、それがまたびっくりしてしまいます。「エアコンクリーニング済み」のエアコンを洗って出てきた汚れです。
洗浄、大量のすすぎをして、アルミフィンの隙間に残った汚れを除去しました。当然送風カーブも汚れが亡くなってツヤツヤです。
外したファンとドレンパンを並べて記念撮影。ドレンパンを外さないで洗うと、当然こうなります。
外したものは漂白剤で除菌洗浄。一度洗ってあるはずのファンですが、漂白剤が効くのを待ってすすぐと、茶色の汚水が流れます。しっかりすすいで、きれいになりました。
これで安心して使える、と喜んでもらえました。本格的に暑くなる前にクリーニングできて良かったです。
今日は、エアコンクリーニングの際に、ファンとドレンパンを外すことがどれほど重要かというテーマで書きました。エアコンクリーニングをどこに頼むかの参考にしてください。