たびたび声をかけて下さるM様から、パナソニックお掃除機能付きエアコン3台、クリーニングの注文をいただきました。3台洗ったうちの1台目について、記録を残しておきたいと思います。
型式はCS-EX251C-W、パナソニック2011年製です。この画像はクリーニング後です。
キッチンに取り付けられていて、油分を吸うのか、なかなか見ごたえのある汚れでした。
化粧板など、外側をまず剥がします。
フィルタ―は汚れていましたが、お掃除ロボットの枠(フレームやお掃除ノズルなど)は汚れていませんでした。フィルタ―のみ丸洗い。
ここからがエアコンクリーニングです。油分を感じますが、飲食店ではないので、前処理からのピア高圧洗浄で気持ちよく汚れが落ちました。
さすがにファンやドレンパンの汚れは、油汚れ対応の漂白剤でも時間がかかりました。リセット完了。
お手入れが済んだエアコン部品を元のように組み上げます。試運転開始、空調、お掃除機能とも異常なし。ところが、上下の風向き板が全く動きません。この分の上下風向き板は、左側にあるステッピングモーターで動かしています。これがそのモーター。
プラグの差し込み不良を疑い、サブ基板、そして右側のメイン基板のプラグを全部いったん外して、もう一度差し込みます。
次に、上下羽のモーターを左右羽のソケットに挿して様子を見ます。ちゃんと動きます。ということは、モーターの故障ではなく、サブ基板の青のソケットから電気と信号が出ていないということです。
上のサブ基板の写真で、丸が付いているプラグは渡り線です。メイン基板側にも同じプラグが刺さっていて、サブ基板に向かって電力と信号を送っているのだと思います。お掃除ロボットを動かす電気と信号はサブ基板から出ているのですが、そちらは正常動作です。
ということで、可能性として3つの原因が見えてきました。①サブ基板の故障(不良)、②渡り線の断線、③メイン基板の故障(不良)。お掃除ロボットが動くので、渡り線は問題ないとすれば、もっとも怪しいのは①サブ基板で、万が一を考えると③メイン基板自体が信号を出さなくなった、ということになります。
2011年製ですから10年超過のエアコン。部品があるでしょうか? 友人の石井さんに頼って、調べてもらったところ、サブ、メインとも在庫があるそうで、取寄せることができました!
Mさんに事情をお話しして、再度訪問し、修理を試みることになりました。まずはサブ基板を差し替えてみましょう。
コンセントを入れると、今まで動かなかった上下羽が動きました。暖房(空調)するのを確認します。上下羽は当初水平に開きますが、空調が始まると暖房なので少し下向きに角度を変えます。正常です。そしてスイッチオフ、羽がしっかり閉まりました!
サブ基板の交換は簡単ですので、短時間で修理完了しました。我ながら上手くいきました。ということで、メイン基板(新品)が手元に残りました。
返品できるか問い合わせたのですが、そういう取り決めがないそうで、買い取ることになりました。どなたか、必要な方はいませんか? お譲りしますよ。CS-EX251Cのシリーズ、CS-EX221C、CS-EX281C、CS-EX361C、CS-EX401C2、CS-EX561C2まで対応します。制御基板、品番はCWA73C5145N、部品展開図ではAE1です。定価はたぶん8,800円。撮影のため開封しました。
どうして基盤不良になったのかは分かりませんが、それなりに筋道を立てて考えて、ミニマムの部品交換で正常動作を復元できたことは大きな収穫でした。M様にはご心配をおかけしましたが、エアコン ナオッタ メデタシ (ばけばけ風)