ガスレンジ/ガスコンロ

ガスレンジのクリーニングのご注文では，魚焼きを気にしておられるお客様が多いです。「正面のガラスが油汚れで見えにくくなっている，受け皿に黒く張り付いた焦げが取れない，においがする」。「トッププレートや汁受け皿の焦げが落とせなくて汚らしく見える」というお悩みもあります。きれい好きな方は「五徳の焦げが落とせません」とおっしゃいます。そうなんです。問題は汚れに直接熱が加わって焦げ付いていること，そして対象が平らでないことです。

頑固に焦げ付いてしまったものは，特殊な洗剤で柔らかくし，少しづつそぎ落とさなければなりません。そうなってしまったら私どもにお任せください。

IHクッキングヒーターはどうなの？という質問もあるかと思います。IHの場合は，ガラストップの変色(これも焦げ付きです)と魚焼や排気口のお掃除です。五徳や汁受けがない分ガスレンジより作業量が少ないです。IHクッキングヒーターの場合はガラストップさえ磨けば美観が向上するので，その程度でよければ何かのお掃除のついでにご注文ください。

さて，塗装の材質は重要です。これから買うのでしたら，五徳や汁受けはホーロー，トッププレートはガラスかホーローを選んでください。五徳のステンレス鏡面仕上げ，トッププレートのテフロン加工はお勧めできません。経験上一番良くないのがテフロン塗装です。テフロンは最初のうちは汚れが取りやすいのですが，焦げ付いたら取れにくくなります。ひどくなると汚れと一緒に塗装が剥げてしまいます。

五徳の焦げを落とします

• 時間をかけて五徳の焦げを落とします★★★
  

  オレンジの皮に含まれるリモネン(天然の溶剤)を使った特殊な洗剤で焦げを柔らかくして磨き落とします。これで落ちない場合は刃物を使ってそぎ落とします。五徳を立てたり寝かせたり裏返したりして焦げを見つけ，切れる刃を指先で使う細かい作業なので危険で時間のかかる作業です。ですがこうして再生した五徳はつやが戻り，キレイである幸せを感じます。

• 魚焼きの窓ガラスを透明に★★☆
  

  大抵の魚焼きはガラス部分が汁受けのフレームと別れるようになっています。この部分をアルカリ洗剤に漬けておけば茶色の曇りがペロッと取れてしまいます。ガラスが透明になっただけでもキレイになった気がするものです。

• 魚焼きは汁受けと網を★☆☆
  

  程度の軽いものは魚焼きのバーナー側もかなり復元できますが，使い込んだものはガリガリ削ることになります。バーナー側(本体側)の焼きカスや油などニオイの原因は取り除きますが，魚焼のお掃除は取り出せる部分(網と汁受け)とお考えください。

• 分解クリーニングです★★★
  

  トッププレートを外し，魚焼の煙突を外し，バーナーを外して洗ったり磨いたりします。わずかに見える部分も輝かせることにより，印象が変わります。真っ黒だったバーナートップ(銅製の鋳造品)を洗剤に漬けて磨くと元の色に戻る場合もあり，性能には変化がないのですが喜ばれることが多いです。

• ガラストップを磨きます★★★
  

  ガラストップは汚れが焦げて茶色くなっているケース，水あかが本来の輝きを損なっているケースなどがあります。ガラスを傷つけない程度に研磨剤を使って磨くと，本来のつややかな輝きが戻ります。

*五徳の先(炎が直接当たる場所)の塗装の劣化や，バーナーの熱による変色は復元できません。

下の画像にポインタを乗せてみてください。クリーニング後の画像に変わります。

奥まで分解します。着火プラグやセンサーを外すとバーナーが外せます。焦げカスなどが取れるとさっぱりします。

ガラストップの汚れも磨くとキレイな反射が戻ります。

バーナートップの色が戻ると喜ばれます。

バーナーを磨いてみました。

ガスレンジのクリーニングは時間を取られることが多いので高めの料金設定になっています。ご使用期間の短いものは，例えばレンジフードと組み合わせて半日オーダーメイドにするとお得です。

ガスレンジは，ビルトインの3つ口バーナータイプ，魚焼きコンロの付属したものを想定しています。業務用，特殊なコンロの場合は料金が変わる可能性があるのでお知らせください。640×480ピクセル以上の画質で画像を送っていただくと大変ありがたいです。

差し支えなければ，クリーニング前に調味料や調理器具などを別の場所に移動していただけると助かります。シンクを使わせていただく関係でシンク周りも広く使えるほどありがたいです。排水溝などは最後にきれいにしてお返しします。浸け置き洗いのために60度ぐらいのお湯を使うので，温水リモコンの設定を変えて利用させていただきます。

部品を外の水道や浴室で洗わせていただく場合があります。また，洗浄廃水をトイレや下水管に捨てさせていただきます。

分解の程度は状況で変わります。時間の制約・汚れの状況によっては少ない分解でクリーニングします。

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• こまめに拭いてください

  噴きこぼしや飛び散った油をこまめに拭くことは大切です。熱いとやけどする可能性があるので，1日の最後の食器洗いの際に，必ず拭いてあげて下さい。大抵フキンで水ぶきすればキレイになりますが，すっきりしない時は洗剤を部分的に使います。汁受け皿の汚れがこびりついて落ちない場合は洗い桶の中で擦り洗いします。使うのはスチールウールが良いです。意外ですが，3Mスコッチのスポンジについている緑色のナイロンは強力で傷が入りやすいのでご注意ください。

• 五徳も時々お手入れを

  1週間に1度五徳を磨いてあげるのはどうでしょう。この場合も洗い桶のお湯につけて濡らしながらスチールウールで擦るのがお手軽です。重曹をクレンザー代わり使うことができます。五徳がリング型であれば食洗機に入れて洗うこともできます。ついでに汁受けや魚焼きも一緒にどうでしょう。魚焼きは大抵，ガラス面と汁受けのフレームが簡単に外れるようになっています。外せば他のお皿と同じように食洗機に入ります。

• 3年ぐらいを目安に

  通常の使用では，3年ぐらい使ったら汚れを一度リセットすると良いと思います。日常のお手入れが難しいとお考えの方は，レンジフードとセットで定期的にプロの手でメンテナンスするのはどうですか。汚れの蓄積による素材の痛みを遅らせることができます。なにより，キレイになるとキレイに使おうという気持ちになれます。

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