エアコンクリーニング業務用

分解しやすい　写真にあるタイプのエアコンを，天井埋め込み型とか天カセなどと呼びますが，業務用エアコンの代表的な形式です。エアコンクリーニングが一般的になった10年ほど前からの機種は，下からの分解を想定した作りになっていて，どのメーカーのものでも比較的構造が分かりやすいです。濡らしてはいけないものを残さないので思いっきり洗えます。クリーニングの前後は劇的で，効率の改善もはっきりしていて，お客様にはたいへん喜んでもらえます。天井埋め込み型エアコンのクリーニングは大好きです。

1台，2台の　エアコンクリーニング専門の業者もいて，お店や病院など50台とかあるエアコンを洗える体制を持っています。当店は二人で伺いますので作業規模は比べ物になりません。1日にできる台数は限られています。料金も割高です。ですがお店や事務所にある1台，2台のエアコンやご家庭でもリビングの1台が業務用だという場合，当店のクリーニングをご検討いただく価値があります。ハウスクリーニングで培った，品質重視のお手入れをご提供いたします。

高圧洗浄　業務用エアコンクリーニングで使う機材は強力です。業務用エアコンの厚い熱交換器を貫通して洗う水流を得るために，特殊なノズルを持った洗浄ガンを使います。洗浄機は動力噴霧器ではなく，高圧洗浄機を使います。圧力や水量が高いので，能力も効率も格段に向上しました。動作中の高圧洗浄機のうなり音はかなり大きいです。この洗浄社業だけは｢ハウスクリーニング」のイメージよりもワイルドですが，作業全体は細やかに丁寧にさせていただきます。

完全分解＋高圧洗浄

完全分解★★★
特に天井埋め込み型は，下からすべてのパーツを外せるように設計されているのが分かります。天井面にあるのが化粧板，その中の基盤が入った金属ケース，ドレンパン，送風ファン，大型モーター，ドレンポンプなどを外すと，洗いたい熱交換器だけになります。養生して洗うのではなく，濡らせないものは外せるようになっています。熱交換器も完全に露出するので洗いやすいです。この写真は，分解が終わって熱交換器だけになった状態です。この熱交換器とケースは高圧洗浄機で洗い，外したパーツは，外に出して手作業で一つ一つ洗います。

高圧洗浄★★★
当店は，家庭用のエアコンクリーニングでは動力噴霧器を使っています。最高3.5MPa(約35kgf/c㎡)の圧力と毎分3リットルの流量があります。業務用エアコンの場合は，高圧洗浄機を使います。こちらは最高圧力8Mpa(約80kgf/c㎡)で毎分6リットルの流量があります。家庭用に較べて厚みのある業務用エアコンの熱交換器のフィンを貫通する圧力が汚れを剥がし，水量があるので流しきることができます。高圧洗浄機を使うので，その水圧と流量に最適な洗浄ガンを使っています。初めてこの組み合わせで洗った時の感動は忘れられません。茶色のアルミフィンがみるみる側面までキレイになります。音は大きいですが，心強い，お気に入りの道具です。

パーツの漂白洗浄★★★
外したパーツ類は，刷毛やブラシやスポンジを使い分け，一つ一つ目で確認しながら洗います。漂白剤を使うことによって，カビを除去して除菌します。新品のような色が戻り，大変喜ばれています。漂白剤に含まれているアルカリ助剤によって多少の油汚れもすっきり落とせます。飲食店で油を吸っているエアコンのパーツは，熱交換器を洗うのと同じ強力なアルカリ性の洗剤で洗います。

アルカリ性の洗剤を使用★★★
禁煙の事務所やクリニックなど，熱交換器の汚れが粘着性でない場合はピアで洗います。ですが，ほとんどの業務用エアコンの汚れはたばこのヤニを含めた粘着性の油汚れです。短時間で洗浄することを優先して，当店では，強アルカリ性のエアコン専用洗剤を使います。水酸化ナトリウム，水酸化カリウムが主成分だとアルミフィンへのダメージがありますが，成分を確認して，強アルカリ性でもダメージが少ない洗剤を選んでいます。洗浄後は，水ですすぐだけで良いことになっていますが，通常は中和を兼ねて酸性除菌消臭剤でリンスし，それから大量の水ですすぎます。

水で濡れます★☆☆
エアコン自体は洗浄カバーに丸ごと包んで，カバー内で洗います。また，エアコンの周り，下の床面を可能な限り養生して作業しますが，大量の水を使って洗うため，いくらか水が飛んだり，落ちたりします。床面が平面だと心配ないのですが，床面に段差があって養生が難しいときや，エアコンの周りが吸水性の建材である場合，いくらか濡らしてしまうこともあります。絶対濡らしてはいけないものが付近にあるなど，洗浄作業が難しい場合，辞退することもあります。

日中の作業☆☆☆
恐れ入りますが，祝祭日を含む月曜日から金曜日の日中に作業をお受けしています。大抵，定休日に立ち会っていただくことになります。定休日の土日や深夜の作業はお請けしておりません。また，1日で洗えない台数をご注文いただいた場合には，何日かに分けて洗わせていただきます。

英会話教室のエアコンです。汚れはホコリが主で，ピアで洗いました。フィンの側面を含めて，キレイにアルミの色が戻りました。

お菓子屋さんのエアコンです。お菓子を作る部屋で使われているため，大量の粉の使用と，温度管理の冷房運転で，独特の汚れでした。まんべんなく高圧洗浄のノズルで水流を当てると，元の色合いになり，風量も上がりました。

店舗の天井埋め込み型エアコンです。たばこのヤニ汚れが進んでいます。新品から2年ほどお使いで，集塵機や光触媒などのオプション部材が付いていましたが，使用時間が長く，たばこの煙の量も多いのでしょう。ドロドロの洗浄廃水を出してキレイになりました。

オープンキッチンタイプのラーメン屋さんで，当店が過去に出会ったエアコンの汚れを大幅に更新しました。厨房ではなく，お店側のエアコンですが，高圧洗浄でも真っ黒な油汚れがびくともしません。お湯で希釈した洗剤を100リットル以上繰り返しぶつけて洗い流しました。通常は洗浄作業自体は15分かかるかかからないかですが，このクラスになると1時間洗いっぱなしという感じです。

業務用エアコンにもさまざまな形式があります。これは壁掛け型ですが，幅160センチほどあります。どんな形でもできるだけ外せるものは外して洗う方法です。

外したパーツは一つ一つ手作業で洗います。漂白洗浄すれば元の色を取り戻して新品同様です。

これはラーメン屋さんのエアコンから外したパーツです。油がねばつくというレベルではなく，ニスのように硬くなり始めています。通常はお湯に油用洗剤を溶かして洗えば簡単に落ちますが，このパーツ類の油汚れはお湯に漬けても少しずつ解ける程度。プラスチックのへらやブラシで根気よく油汚れを壊していく感じでした。1台分を洗うのに，気がつけば2時間かかっています。

パーツ類第3弾。これは天井吊り型エアコンのパーツです。天井埋め込み型に較べて，壁掛け型は分解に手がかかり，天井吊り型はもっと面倒です。天吊りは熱交換器も洗いにくいです。新しくエアコンを入れるときは，メンテナンスのしやすい天井埋め込み型をご検討ください。

冷房オフシーズンがおススメ　通常6月から8月の繁忙期は日程に余裕を持ってご依頼ください。
十分前もってご依頼いただければ，ご希望日にクリーニングできます。せっかくお問い合わせいただいても，先約があって断るときはこちらもつらいです。実は，冷房使用していない期間(10月から5月ぐらい)のエアコンクリーニングがおススメです。暑くないので落ち着いて取り組めますし，お客様もクリーニング中の蒸し暑さを我慢する必要がありません。ドレンパンが乾いているので分解も楽です。

型式や設置状態　このページでは天井埋め込み型4方向を主に取り上げて説明しています。業務用としては他にもさまざまな形式があります。天井埋め込みでもいくらか形式の違うものや幅が大きいものもあります。また設置場所が2.5メートルより高かったり，下に脚立が建てられない場所だったりすると，足場についても考える必要があります。天井埋め込み型で正方形のものか，長方形のものか，壁掛け型か天井吊り型かなど，お知らせください。機種名(型式)が分かれば最善です。設置場所や真下に脚立が建てられるかなどもご確認ください。エアコンの下に大型テレビやオーディオ機材，高級家具などがあって動かせない場合は洗浄作業自体が不可能ということもあります。また，室内機の設置場所が吸水性のクロス・砂壁・珪藻土などで，変色のリスクが高い場合なども洗浄できません。心配なことはどうか事前にご相談ください。不安がある場合には下見見積りいたします。ただ，おおよその料金はご案内しておりますので，競合店を提示しての価格交渉をお考えの場合は下見見積りをお断りいたします。

ブレーカの位置確認　意外に問題になるのが，エアコンの電源ブレーカの位置です。照明コンセントなど100Vの配電盤と違い，通常触ることがないのでどこにあるのか知らないという方が多いです。どうしてもわからない場合は，私どもの方で探しますが，設計図などをご参考の上，エアコン電源のブレーカの位置を見つけておいて下されば助かります。確認方法は，そのブレーカを下げると，リモコンで電源を入れてもエアコンが動かなくなるかどうかです。ワイヤード(有線)リモコンの場合はリモコン自体が消灯します。

電気と水道　エアコンクリーニングでは電気と水道を使わせていただきます。作業する場所の照明，洗浄機の電源が必要です。また洗剤やすすぎのための水，できれば温水があるとありがたいです。給湯機が使える場合，利用させてください。

洗い場　エアコンから外したパーツを洗うために，水道が使えて，水を流せる，できれば広い場所がほしいです。通常は外のガレージのような場所を使わせてもらっています。外したものを置き，洗い終わったものは並べて乾燥させるので，広いほど作業しやすいです。

什器備品の移動　エアコンの下に畳2枚から3枚ほどのスペースがほしいです。広ければ広いほどいいです。エアコンクリーニングの前に，可能な限り什器備品の移動をさせていただきます。作業前にデジカメで撮影し，できる限り復元します。作業後，特に重いものの位置を確認してください。修正します。細かいものや貴重品は事前に移動していただければありがたいです。もちろん，お客様の方ですべて移動して準備していただくことも大歓迎です。

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• フィルターはまめにお掃除しましょう

  エアコンの正面パネル(グリル)を開けると目の細かいナイロンフィルターがあります。冷房で使用しているときは特に，少なくても1月に1度は外してお掃除してください。たいてい掃除機で吸い取るだけで大丈夫です。散水用ヘッドを使ってシャワーで洗うのも効果的です。ホコリのついている側を外側にして，内側から水流を当てると効果的です。油汚れを感じる場合は，市販されている油汚れ用の洗剤をスプレーし，5分程度時間を置いてからシャワーで洗って下さい。その後よく乾燥させて戻します。

• 熱交換器を乾燥させましょう

  エアコンにその機能が付いている場合，冷房使用後に内部乾燥させて下さい。冷房時には熱交換器が水浸しになります。内部乾燥機能は，一定時間送風運転して熱交換器を乾かし，カビの発生を抑制します。

• 買い替える時は一番安いエアコンを

  エアコンの基本設計は成熟しているので，メーカーは次から次へと付加的な機能を考えては宣伝しています。代表的なのが「フィルター自動お掃除機能」。実際にお掃除機能付きエアコンを洗うと，熱交換器もファンも送風カーブもカビていて，その機能にほとんど意味がないことが分かります。その他にも空気清浄機能，プラズマイオン発生機能，複雑な動きのできるフラップ(風向き板)，グリル自動昇降…。エアコンを快適に使うためには，数年に一度洗う必要があります。その時に洗いやすいように作ることが一番優先されるべきだと思います。魅力的に思える付加機能は，新品の時は別として，2年も使えばほとんど役に立っていない気がします。

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