茶室のお手入れ

T様からのお電話で,暖かくなったので,お茶室の手入れをお願いしたい,自宅の方の窓も,それから寮も…ということで1日と半日のご注文をいただきました。

茶室の炉を閉めて,畳を替えて,お部屋のお掃除をします。杉や檜が使われているので,いろいろお掃除実験をしています。初めて縁側を洗ったときはドキドキでしたが,予想以上にキレイになり,ここ何回かは,縁側がキレイになるのが楽しみだと言われ,ますますエスカレートしています。

今回は過酸化水素水とアルカリでやるつもりで洗浄剤を作りました。今までのピアとオキシドールより強力バージョンです。とそこで,ご自宅のお掃除の手伝いに呼ばれました。

はじめて聞いた単語です。「油単を交換するので,脚立を持って来て下さい」。見かけていはいたのですが,そういう名前の品物なんですね。桐でできた箪笥などに,綿で作ったカバーをかぶせるのですが,そのカバーのことを油単あるいは油箪というのだそうです。

40年前にこのお宅が新築になった時にかぶせたものが,陽に焼けてかなり傷んでいました。箪笥の上にはいろいろ重ねて置いてあるものもあるので,ご夫婦とお手伝いさんの3人(同じ齢)では手に負えないと判断して,呼ばれた次第です。

途中,婚礼写真や婚約指輪(と鑑定書)など思わず声の出る掘り出し物が発見されましたが,隠すことも無く見せて下さいますし,あっさり仕舞ったり。だいたい部屋中にお値段の張るものがありすぎます。よほど使いやすかったものは別として,ほとんど新品同様。ちょっと見かけた高級バッグなども,「重くて使えないわよね」とまた箱に戻されていました。使ってみるとそうなんでしょうね。

そんなお手伝いを終えて,縁側を洗いに行きます。過酸化水素が効いています。今までこんな風にはならなかったのですが,真っ白な細かい泡で覆われます。そして泡が消えません。今回,事情があって手前と奥を先に塗り,真ん中は浸け置きの時間がわずかに少なかったのですが,色の戻りが違うのが分かります。アク洗いって面白いですね。

古い杉材の縁側を洗う洗浄剤を効かせる時間で色が違う

気を良くして檜の丸柱も洗ったり,磨いたり。無垢材のお手入れは楽しいです。T様,いつも声をかけてくださり,ありがとうございます。

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