ルームクリーニング後に

23日の午後,何度か声をかけてくださっているT様からお電話がありました。27より前に空いている日がありますか? マンション空室で,軽い作業なんだけれども,見てほしいところがあるそうです。

今日は午後2時からの予約の前が空いていましたので,半日ほどの作業ならお受けできそうです。

ただ,Nさんとしても,お掃除で改善するものかどうか分からないのだそうです。不動産会社が契約している業者のクリーニングは一通り済んでいるけれど,あちこち目に余る部分があって,Nさんもご自身でかなり手を入れたとのこと。

ちょうど体が空いていたので,次の日に下見に伺いました。

Nさんがいらっしゃるまでちょっと時間があったので部屋の中を見て回ります。全体にお掃除が済んでいることはわかります。ですが,浴室のカウンターは汚いというより痛ましい感じですし,鏡は曇ったままです。キッチンもカウンターがなんとなく黄色っぽくて,シンクは触った跡がありません。

やはり浴室です。カウンターの白い跡は何とかならないか。新品同様とはいかないまでも,パッと目に入る白っぽさをなくしたい。鏡は枠の部分,できればガラス面も。

それからタイル敷きのバルコニーに移動。他の防水塗装面はきれいだったので洗ってあるのだと思いますが,なんとなく放置された感のある仕上がり。特に目地部分に黒いところがあり,それがきれいになればとのご希望。

壁紙も一部汚れが目立ちます。

そしてキッチン。クリーニングしてあるのですが,レンジフードとIHは機器交換にするそうです。Nさんが主に指摘されたのが磨いていないシンクと,なんとなく茶色っぽいステンレス製排水網。

そして玄関を出てからエンボス床に着いた黒い汚れ。

3時間ではカバーしきれない感じがして,半日オーダーメイド延長1時間でお見積りしました。

今回は作業自体は少ないのですが,研磨・コーティングが関係しているので,いつもの洗剤と道具に加えて持ち込むものが多く,搬入・搬出もなかなかでした。ポリッシャーも考えましたが,かえって時間のロスが増えたかもしれないので,やめて良かったです。

今日は部屋に入るなり,Nさんが3台のエアコンをフル稼働させてくれました。お気遣いありがとうございます。

いつもの通り,キッチンと浴室に分かれて作業を始めます。結局浴室は弟が一通り触ったようです。鏡の研磨までしてもらってからバルコニー洗いの流れでやってもらいました。鏡と下部フレーム部分,スッキリきれいになりました。

鏡の研磨再生お手入れ後

バルコニーのタイルは,真っ白ですがスレートのような肌で,その目に沿って汚れがありました。そして目地付近には水あかも。酸を使って洗うと生き返ります。極細ステンレスのハンドブラシで手作業。アルカリで中和洗いしてすすぎ。

目地の黒いのはタイル用ボンドらしく,エポキシのように硬かったそうです。汚れだと思って取れるつもりで始めたのですが,すみません。

バルコニータイル酸洗浄後

キッチンカウンターはカスイを使った漂白から始めたのですが,何か浮き出してくる感じがあります。傷が深いのでサンダーで削ってみます。大理石用1000番を当てると黄色い研磨汁が出ました。何か塗ってあったのでしょう。

時間との兼ね合いでIHよりこちら側だけを研磨,軽く艶出ししました。この人工大理石は硬いタイプですね。ちょっと違いが分かりにくいのですが。

ステンレスシンクは硬い材質でした。こんな仕上がりですが,Nさんは全然違うと喜んでくださいました。

人工大理石天板研磨後ステンレスシンク磨きました

そして懸案の浴室カウンター。このカウンターはL字型に整形されているので,取り外して磨くことはできません。ただ垂直面には傷がなく,酸洗いで鏡面が戻りました。

それで天板部分のみ,サンダー+1000番で全部削ってしまいます。そしてシリコーンレジンでコーティング。ちょっと厚めに塗ってしまったので,ゲルコートのような仕上がりになりました。

でもNさんが,浴室に入るなり,これが本当ですよね,と満足されたので合格です。アングルが違い,ちぐはぐなビフォーアフターです。

浴室カウンターコート後アップコート後

バルコニー目地の黒,壁紙のボールペン跡,玄関外の床の汚れ(塗料?)など改善しない部分もあり,まだまだ勉強が必要です。

Nさんに,急なお願いに対してもらって,とねぎらってもらいましたが,こちらこそ近日中の空きが埋まるのでありがたいです。次は貸店舗の共用部清掃のご注文が予定されています。N様,またお願いいたします。

4 Responses to “ルームクリーニング後に”

  1. K より:

    ご無沙汰しておりまする。
    ☆すっばらしいテカりですね☆
    マセラティみたいです!

    • ryo より:

      お褒めの言葉をありがとうございます。

      ですが,素材の本来の光沢を復元するのがプロです。

      このケース,「塗ったな!」の仕上がりです。

      依頼主は喜んでくれましたが,本来は失格なのです。

  2. K より:

    なるほど~ 深いです!

    マセラティではなくレク○スということなのかな?
    なんじゃ、その例えは!

    • ryo より:

      そんな高級!な比較ではないと思っています。

      日本人だからこそわかる違いです。

コメントを残す

日本語が含まれない投稿,短い投稿は無視されます。(スパム対策)

サブコンテンツ

このページの先頭へ